カビ取りが出来ないリフォーム屋さんのデメリット
長年住んでいた家が劣化してきた時や中古住宅を購入した時など、リフォームを考える方も多いでしょう。定期的にリフォームすることは家を長持ちさせることにも繋がるので、可能であれば是非行ってほしいです。
そこで重要なのが、どのリフォーム会社に依頼するかということです。
リフォーム代金は決して安いものではありません。また、その仕上がり次第で家の耐久性も変わってきます。
お金のためにも、大事な家に長く住んでいただくためにも、リフォーム会社選びはとても大切です。
そしてリフォーム会社の中には、カビ取りを行っている所と行っていない所があります。
「我が家はカビとは無縁」という方ならどちらを選択しても問題ありませんが、少しでもカビに悩んでいるのであれば、この選択はとても重要です。もし間違えてしまうと大変なことになるかもしれません。
実際に起きた事例を紹介しながら、カビ取りが出来ないリフォーム会社のデメリットについてお話していきたいと思います。
カビ取りせずに塗装して費用が3倍以上!?
これはカビが生えた壁をリフォームした方が実際に体験したことです。
塗装の壁にカビが生えてしまったため、カビ取りではなくリフォームを依頼。その方はカビに詳しくなかったため、リフォームしてもらえば問題が解決すると思っていました。壁は綺麗に塗装されて、その時は本人も満足でした。
しかし1年後、再びカビが発生。今度はカビの知識のあるリフォーム会社に依頼しました。
すると、衝撃的な事実が発覚します。
なんと1年前にリフォームした業者は、カビ取りを一切せずにカビの上から隠すように塗装しただけだったのです。恐らくその業者は、カビは死滅させない限り繁殖して広がっていくことを知らなかったのでしょう。
下地がコンクリートだったため、塗装を剥離してから完全にカビを除菌。その後防カビしてから塗装したところ、5年以上経った今もその壁にカビは生えていません。
その方は下地がコンクリートだったのでまだ良かったのですが、もし下地がボードだったら塗装を剥離できないため、ボードごと交換になります。そうすると工事費用は3倍以上になっていたそうです。
アルコール除菌で再びリフォームすることに
先ほどは一切カビ取りをしてもらえずに起こりましたが、次に紹介するのはカビ取りをしてくれたけどそのやり方が間違っていた事例です。
昨今はコロナの影響もあり、アルコール消毒というものが身近になりました。アルコールで除菌される菌はたくさんありますが、カビは違います。
消毒用のアルコールで除菌されるのは細菌で、カビは真菌という別物です。
カビにも全く効果がないというわけではないのですが、除菌するには長時間漬け込む必要があります。吹きかけただけではすぐに揮発してしまうので、ほとんど効果はありません。
しかしそんなことも知らずに、アルコールで除菌しただけでカビ取りをしたつもりになっているリフォーム業者が存在します。中には、そんないい加減なカビ取りなのに、オプション料金として追加費用が掛かるケースもあります。
結局そのリフォーム業者は、アルコール除菌だけしてリフォーム。もちろんカビは死滅していないので、次第に繁殖していきました。
数ヶ月経ち、再びカビが発生。その数ヶ月の間に見えない所でカビが広がっていたため、気付いた時にはかなり悪化した状態でした。
最終的には再度リフォームすることになり、余計な費用が発生してしまいました
青カビを掃除機で吸って家を建て替え
これはリフォーム会社ではなく清掃業者の話になりますが、建て替えにまでなってしまったケースなのでご紹介します。
自宅の床にカビが発生したため、清掃業者に依頼。
すぐに掃除に来てくれましたが、その掃除方法はカビを掃除機で吸うというものでした。
掃除機でカビを吸うと、フィルターを通って部屋中に胞子を撒き散らかすことになります。
そのせいで床だけだったカビは部屋中に広がりました。青カビは飛散しやすく、繁殖するのも早いので、あっという間に他の部屋にも広がっていき、手が付けられない状態に…。
最終的には家を建て替えることになってしまったという、最悪なケースです。
珪藻土(土壁)を勧められてカビだらけ
珪藻土は調湿できて、脱臭効果もあるため、住宅の壁によく使われています。
調湿できるということは、夏場で湿気が多い時は湿気を吸収し、冬場で乾燥している時は放出するので、カビ対策に最適のように思えます。
しかし、実は湿度が高いところで使うと逆にカビが酷くなるのです。
たくさん湿気を吸収しているということは、それだけ壁に水分が溜まっています。結局それが原因でカビが発生し、壁中カビだらけ…なんてことになります。
これでは空気が綺麗になるどころか、住環境を悪化させてしまいます。
しかし、そんなことも知らずに珪藻土を勧めてくるリフォーム会社が結構います。
「湿度が高くてお困りなら、珪藻土にすると良いですよ」と勧められ、依頼者は言われるがまま壁を珪藻土に。それが原因でリフォーム前よりもカビが発生しやすくなり、再度リフォームして別の壁に変えたというケースもあります。
リフォーム会社で最も多いクレームはカビ!?
いくつかの例を紹介させてもらいましたが、カビ取りができないリフォーム会社に依頼するとリスクがあるということは分かっていただけたと思います。
ちなみに年商100億ほどのとあるリフォーム会社で、最も多いクレームはカビだそうです。それだけ立派な会社であれば、たくさん施工しているので経験は豊富です。きっとカビの知識もそれなりにあるでしょう。しかし、それでもクレームになってしまうということは、それだけカビが難しいものだということです。
まとめ
もしカビに悩んでいてリフォームを検討しているなら、必ずカビ取りを行っているリフォーム会社に依頼してください。また、いい加減なカビ取りをしていないか確かめるためにも、どのカビ取り剤を使用しているのか、どのような手順でカビ取りとリフォームを行っていくのか聞いてみるのも良いでしょう。
カビの知識があって、安心できるカビ取り剤を使用している業者なら、詳しく説明してくれるはずです。
ただでさえ高額なリフォーム費用を更に増やさないためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう。