カビ取り業者とハウスクリーニングの違い
近年は共働き世帯が多くなり、家事の軽減のために家事代行やハウスクリーニングを頼む家庭が増えています。特にハウスクリーニングは汚れている部分を徹底的に綺麗にしてくれるので大変助かります。
キッチンの換気扇の油汚れ、お風呂の水垢やカビなど、個人では落としきれない汚れまで綺麗にしてもらえるので、重宝している方も多いのではないでしょうか。
そこでふと疑問が湧いてきます。
ハウスクリーニングでもカビ取りしてくれるけど、カビ取り業者に依頼するのと何が違うのだろう?
どのようなカビの状態の時、ハウスクリーニングではなく、カビ取り業者に依頼しなければいけないのだろう?
今回はハウスクリーニングとカビ取り業者を比較しながら、二つの違いについて説明していきます。どのような時にどちらを選ぶべきか、その違いについても紹介するので、今後依頼する際の参考にしてください。
それぞれの違い・特徴
まずはハウスクリーニングとカビ取り業者の違いを見ていきましょう。
ハウスクリーニングとは
ハウスクリーニングとは、清掃専門の業者に部屋を掃除してもらえるサービスのことです。
特に人気なのがガスコンロや換気扇など油汚れが酷い場所、掃除が面倒なエアコン、お風呂場や洗面所など水回りなどです。
油汚れや水垢、カビなど種類を問わず、依頼した場所を徹底的に綺麗にしてもらえます。
日々の掃除では手が回らない箇所をお願いするのが良いでしょう。
カビ取り業者とは
見えているカビだけでなく、空間からカビを根こそぎ除去してくれるのがカビ取り業者です。除カビ後に防カビも行ってくれるので、カビが再発するのも防いでくれます。
家の中に限らず、床下や外壁、墓石のカビ取りをやってくれる会社もあります。
また、どこにカビが生えているのかわからないけどカビ臭いという時でも、機械を使ってカビが生えている場所を見つけて除去してくれます。
ハウスクリーニングはいわゆるオールラウンダーで、汚れの種類を問わず綺麗にしてくれます。
一方カビ取り業者はまさにカビのスペシャリスト。カビの汚れを落とすだけでなく、カビを根本から死滅させて再発も防いでくれます。
どちらに依頼したらいいの?
ハウスクリーニングとカビ取り業者の大まかな違いは理解して頂けたと思います。
では次にどういう状況の時にどちらに依頼するべきか紹介していきます。
ハウスクリーニングに依頼した方が良い時
- 汚れの原因がカビではない
- カビが奥まで侵食していない
埃や油汚れなど、カビが原因ではない汚れの場合はハウスクリーニングに依頼するのが良いでしょう。またカビが生えていても、まだ軽い段階でしたらハウスクリーニングでも問題ありません。例えば、埃の上にカビが生えている、水回りで一部にカビが生えているなど。
このようなカビの状況ならハウスクリーニングでも十分対応してくれると思います。
カビ取り業者に依頼した方が良い時
- カビが原因だと明らか
- カビが再発したなど、根本的に除去したい
- カビが原因でハウスクリーニングに断られた
汚れの原因がカビだと明らかに分かる時や、カビを根本から除去したい時はカビ取り業者に依頼するべきです。
ハウスクリーニングではお掃除のプロ専用の洗剤を使っていて、個人では落とせない汚れでも綺麗にしてくれます。カビの汚れも例外ではありません。
しかし、それは表面のカビの話です。残念ながら奥まで侵入して繁殖してしまったカビには効果がありません。カビは完全に死滅しない限り再発を繰り返すので、1ヶ月もしないうちに同じ場所にカビが生える可能性があります。そうなってしまったら、再びカビ取りを依頼することになり、無駄にお金が掛かってしまいます。
また、あまりにカビが酷いとハウスクリーニングを断られることもあります。
カビが原因だと分かっているのであれば、最初からカビ取り業者に依頼するのがベストでしょう。
どちらに依頼するべきか分からない時は?
どれか一つの汚れしかないのであれば、カビならカビ取り業者、それ以外ならハウスクリーニングとハッキリ分かります。しかし、ほとんどの場合は複数の汚れが混在しています。例えばお風呂場なら、水垢、カビ、黒ずみなど。
そういう時はハウスクリーニングに頼むべきなのか、カビ取り業者に頼むべきなのか悩むでしょう。
他の汚れにもよるので一概には言えませんが、分かりやすい基準としてはカビの範囲や根深さで判断するのが良いと思います。
カビの範囲が狭く、表面だけならハウスクリーニング
カビの範囲が1㎡以内で、カビが奥まで侵入していないならハウスクリーニングに頼んでも問題ないと思います。
例えばお風呂場や洗面台など表面がつるつるしている素材だとカビが奥まで侵入しにくいので、広範囲に広がっている状態でなければハウスクリーニングでも対応してくれます。
きっと水垢などの汚れも綺麗にしてくれるはずです。
カビが根深そうならカビ取り業者
壁や天井、家具など、カビが壁紙や建材の奥に侵入していそうな場所はカビ取り業者に頼むのがベストです。
カビ取り剤は汚れの上から散布すると効果が薄れるため、先にカビ以外の汚れを落とす必要があります。そう考えるとカビ取り業者に頼んで大丈夫なのか不安になるかもしれません。しかし大体のカビ取り業者はカビ以外の汚れを落とす方法も知っています。
きちんと汚れを落としてからカビ取りを行ってくれるので、根元からカビを除去したいのであればカビ取り業者に依頼するのが一番です。
自分で判断できないなら両方に相談を
カビもカビ以外の汚れも酷くて自分では判断が難しいというのであれば、ハウスクリーニングとカビ取り業者にそれぞれ問い合わせて、無料相談や現地調査を活用しましょう。
もし両方共対応可能という返事がくるのであれば、カビ取り業者を選択することをおススメします。
水垢や油などは“汚れ”ですが、カビは“菌”です。カビから出るカビ毒によって病気を引き起こすこともある怖いものですので、カビを死滅させることを優先した方がいいと思います。
また、清掃業もカビ取りも両方行っている業者に依頼するという方法もあります。
ただし清掃業者の中には少しカビ取りの仕事をしただけなのに「カビ取り実績多数あります」と謳っているところもあるので、本当にカビ取りの知識や経験があるのか調べる必要はあります。
まとめ
カビのプロであるカビ取り業者、幅広く対応してくれるハウスクリーニング。
どちらも個人では対処できないところを綺麗にしてくれる頼もしい味方です。
ただ、どちらもそれぞれに得手不得手があるので、私たち自身でどちらに依頼するべきか見極めることが必要になります。
正しい選択をして、綺麗で快適な空間を手に入れてください。