自分でカビ取りするのとカビ取り業者に依頼したほうがいい基準
お風呂場や脱衣所など湿度の高い場所では、気付いたらカビが生えていたという経験がある方も多いと思います。また日本は高温多湿なため、水回り以外でも部屋の中にカビが生えて困っている方もいるのではないでしょうか。
カビという存在は私たちの身近にありすぎて、危険なものだということを忘れがちです。しかし、カビに含まれている毒(カビ毒)は人体に悪影響を与え、病気を引き起こすこともある非常に怖いものです。
そうならない為にも、カビ取りはしっかりと行わなければなりません。
とはいえ、毎回専門業者にカビ取りを依頼していたら金銭的な負担がとても大きくなってしまいます。自分で除去できるなら、自分でやりたいと思いますよね。
そこで今回は「個人でカビ取りできる場合」と「カビ取り業者に依頼したほうがいい場合」の基準を紹介していきたいと思います。
個人でカビ取りできる場所
- 洗い流すことが出来る箇所
- 手の届く箇所
- 範囲が狭い(1㎡以下)
個人でカビ取りを行う場合、市販のカビ取り剤を使用することが多いでしょう。
しかし市販のカビ取り剤はしっかりと洗い流せない場所で使うと、建材等が変色・劣化する恐れがあります。また残った薬剤の成分によって体に悪影響を及ぼす可能性がある為、除カビ後に洗い流すことができない壁や家具などで使用することはあまりおススメできません。
また天井など高い箇所の時は脚立等を使用する必要があったり、薬剤が液だれして自分にかかってきたり危険を伴います。
範囲が広い場合も個人でやるには相当な労力を費やすことになりますし、それだけカビが広がっている状態だと市販のカビ取り剤で完全に死滅させることは難しくなっています。もし完全に死滅させられなければ、1ヶ月もしないうちに再発して、徐々に悪化していくことも…。
せっかく頑張ってカビ取りしても、その努力が水の泡になってしまうのは残念ですよね。
そうならない為にも範囲が広い時はカビ取り業者に依頼するのが良いでしょう。
個人でカビ取りを行う際の注意点
塩素系のカビ取り剤と酸性物質が混ざると危険な塩素ガスが発生する恐れがあります。密室でカビ取りを行うことは危険なので、必ず換気を行ってください。
また一度に広範囲をやろうとせず、休憩を挟みながら少しずつ作業するようにしましょう。
作業する時は、カビ取り剤が皮膚や粘膜に付着しないように、ゴーグルやマスク、ゴム手袋を身に付けてください。マスクはなるべく作業用のものが良いです。
カビ取り剤で衣類が脱色することもあるので、服装は色落ちしても問題ないもので、長袖を着用するようにしてください。
カビ取り業者に依頼したほうがいい場所
- 除カビ後に洗い流せない箇所
- 壁や天井など手の届かない箇所
- 範囲が広い(1㎡以上)
先ほどお伝えした通り、市販のカビ取り剤は残ってしまうと建材が変色・劣化したり、体に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。しかし専門のカビ取り業者は、残ってしまっても体に害がないカビ取り剤を使用していることが多いので安心です。
またカビの範囲が1㎡を超えるようなら、プロに任せた方が良いでしょう。
そして特に注意していただきたいのが壁紙です。
もし以下に当てはまる場合はすぐにカビ取り業者に相談してください。
- 壁紙がめくれている
- 壁が膨らんでいる
- 常に濡れている
すでにこのような状態になっている時は、壁紙や塗料の奥までカビが侵食している可能性が高いです。個人で解決することは困難な為、カビと建築の知識を併せ持った業者に依頼しましょう。
カビ取り業者に依頼した方がいい人
場所以外にもカビ取り業者に依頼した方が良いケースがあります。
以下の方は、ご自身でのカビ取りは控えた方が良いでしょう。
- 妊産婦
- カビのアレルギーがある方
- 高齢者
妊娠中はカビ取り剤の塩素ガスの影響をより受けやすくなりますし、カビの胞子を吸い込んで体に影響を及ぼすリスクもあります。
お腹の子供やご自身の体の為にも無理はしない方がいいでしょう。
カビのアレルギーがある方がカビ取りを行う場合、カビ毒によって症状が悪化するケースがあります。カビのある部屋でくしゃみや鼻水が出た経験があるという方は、カビのアレルギーの可能性があるので、ご自身でのカビ取りは控えた方がいいと思います。
またご高齢の方も体力的に厳しいようなら、無理せずカビ取り業者に依頼してみてください。
こういうケースの時はまずカビ取り業者に相談を
業者によっては相談料が無料のところがあります。また相談したからと言って必ず依頼しないといけないわけではありません。
その為、以下のケースの際はまずはプロに相談してみることをおススメします。
部屋がなんとなくカビ臭い
カビは生えていないのに部屋がなんとなくカビ臭いと感じたことがある方もいると思います。カビが見当たらないから自分でカビ取りすることもできなくて、消臭だけして放置…なんてことをしている方もいるかもしれません。
しかし、それは間違っています。
実際は“カビが生えていない”のではなく、“カビが見えていない”だけ。恐らく家具の裏や押入れの中など、普段目につかない場所にカビが生えています。
カビは繁殖する際に老廃物を出すのですが、その老廃物の臭いがカビ臭い原因です。そしてカビ臭を出しているということは、同時にカビ毒も出しています。カビの胞子は無色透明で、条件が揃うとあっという間に増えていくものです。
カビの臭いが気になったら、どこかにカビが隠れていないか、部屋がどのくらいカビに汚染されているのかプロに調べてもらいましょう。菌の数を計測する機械も持っている専門業者なら、カビを見つけ出し最適な提案をしてくれるはずです。
カビ取りした場所なのにカビが再発した
以前カビ取りしたのに再発した場合、すでに個人でのカビ取りは難しくなっていると思います。
例えば壁紙のカビ取りをしたのに再発したのなら、すでに壁紙の裏や塗装にまでカビが侵食しているかもしれません。裏側にカビがある状態でいくら表面のカビ取りをしても意味がありません。
迷っている間にカビは裏側で更に広がってしまうので、早めに業者に相談してみてください。
真っ黒なカビが生えている
市販のカビ取り剤は一般の方でも安全に使用できるように濃度が低く作られています。
うっすら黒くなりつつある状態や予防程度で使用するなら良いのですが、真っ黒になるまで放置されたカビには不向きです。
そこまでカビが悪化してしまっているのであれば、カビ取り業者に相談するのが一番でしょう。
それでももし自分でカビ取りをしたいということであれば、市販のものではなく、プロが使用しているカビ取り剤を購入するのが良いと思います。
いくつかプロが使っているものをリサーチしたので、こちらから購入してみてはいかがでしょうか。
カビ取りマイスター(https://kabitori-meister.com/kit/)
実際にプロのカビ取り業者が使用していて、特許工法をそのまま個人でも使えるようになっているセット。品質は最高だけど、値段は少し高め…。
強力カビ取り剤Mold ZERO(https://item.rakuten.co.jp/mytool/10000015/)
厄介な木部のカビ取りから生まれたカビ取り剤で、強力だけど素材を傷めないようになっている。
業務用カビ取り剤完璧5点セット(https://item.rakuten.co.jp/osouji-kis/set-kabi5-cate/)
お掃除のプロが愛用している商品。特にお風呂場や窓枠のゴムパッキンに使用できるジェルタイプのカビ取り剤が人気。
まとめ
もしカビに悩んでいるようでしたら、まずは自分で出来るか業者に依頼するべきか判断する必要があります。
今回の内容をチェックリストにしたので、ご活用ください。
□除カビ後に洗い流せない箇所
□壁や天井など手の届かない箇所
□範囲が広い(目安は1㎡以上)
□妊娠中やカビのアレルギー等で自分で除去が困難
□すでにカビ臭がしている
□以前カビ取りした場所でカビが再発した
□真っ黒になっていて、カビの状態が酷い
一つでも当てはまる方はカビ取り業者に相談してみることをおススメします。
チェック項目に当てはならない場合でも、根本的にカビを除去してほしい、業務用の薬剤で強力にカビ取りをしてほしいなどあるようでしたら、相談だけしてみてもいいと思います。
カビは放っておくと一気に広がることがあるので、早めに行動することが大切です。